【書評レビュー】「年齢ではなく理想を失ったときに老いる。」青春の大切さを教えてくれた安藤忠雄さんの考え方

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ぼくは今年で39歳になりますが、世間的には人生の折り返しになります。

実際40歳を目前にしてみると、自分では「まだまだ」という感覚が強いのですが、客観的に40歳という状況を俯瞰してみると、「まだまだ」なんて言ってられる年齢ではないことがよくわかります。

「あれもこれもしたいのに、もう40歳だから駄目だろうな。。。」

仕事に縛られ、家庭に縛られ、そして世間体といった「常識」に縛られてしまうと、とてもじゃないけどやりたいことなんてでてこないし、夢だったことも諦めてしまうことが多いと思います。

ぼくも、去年あたりから自分がなにを人生で成し遂げたいのか理想も忘れてしまい、日々の仕事に忙殺されることに身を投じることで、人生の宿題から逃げていたように思います。

人生の宿題である「自分がどうありたいか」を他人の手にゆだねることは、情報があふれまくっている世の中において、とても簡単だと思います。

「ネットでインフルエンサーが言っていたから」

「ツイッターで自分と似た考えが反対されていたから」

「もう今さら無理だってきいたよ~。 ※誰から?」

こうした声や情報を至るところで目にするので、自分が理想を諦める理由なんてどこにでもあります。実際には、理想を諦める理由を、自分自身で探しているから、そういった情報しか目にはいらないということもありますが。

ぼくは、ツイッターに依存していた期間は、まさに典型的な寄りかかり思考で、自分のやりたいことを他人が発言しているのを見て、安心したり、やらない言い訳にして引き延ばしていたことがあります。

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青春に年齢は関係ない

この記事を書いている時点で、ぼくは他人軸に寄りかかる思考ではありません。

ただ、尊敬する僕が卒業した大学院の学長である大前研一さんの本に、世界的建築家の安藤忠雄さんが青春について触れている内容があり、ちょうど目にすることがありました。

大前研一 ニューノーマル時代の「構想力」」は日本企業が世界で競争力を無くしていった背景の説明から始まり、各業界で著名なメンバーが「構想力」について話をした内容をまとめた本です。

ぼくは大前研一の考え方に長く触れているため、久しぶりに大前研一の著書を手に取ったのですが(実は、大学院の企画に応募した当選した)、そのなかに、安藤忠雄さんの話した内容も書いてあったというわけです。

安藤忠雄さんは世界を飛び回っていますが、1941年生まれなので今年で79歳になります。しかも、ガンによって内臓を5つも摘出しています。

それにも関わらず、79歳という一般的にはリタイヤしている年齢になっても、世界中を飛び回って精力的に仕事をされています。

そんな安藤忠雄さんが、言っていたことで印象的なことがありました。

みなさんも「63歳で定年を迎えた後は家にいるだけ」という地獄のような人生にならないよう、がんばってください。

この言葉を見たとき、改めて、サラリーマンという枠組みに生きているぼくは、世間の常識に知らず知らず捕らわれていたと反省しました。

頭のなかに常に「老後」があり、その「老後」は、サラリーマン生活の「定年」という概念からきていたからです。

40歳で「もう年だな」とか言っていると、安藤忠雄さんがいっている「地獄」に一直線です。そんな人生は、全然楽しくないと思います。せっかくの一度きりの人生なのに、自分のありかたまで、「常識」で決められてしまうのは面白くありません。

安藤忠雄さんは、青春は年齢ではなく、情熱を持ち続けている限り青春は続くといっています。そして、大切なのは理想を忘れずに行動していくことです。

人生の理想を失ったとき、人間は老いていくのです。

一度きりの人生を思いきり生きたい

「人生いちどきり」

当たりまえのことを認識して、毎日生きている人はどれだけいるでしょうか?

ぼくも、そう問われると、即答できないかもしれません。できるように、日々生きてますが。

 

 青春とは人生のある期間ではなく、心のもち方をいう。

 薔薇の面差し、紅の唇。しなやかな肢体ではなく、

 たくましい意志、ゆたかな想像力、燃える情熱をさす。

 青春とは人生の深い泉の清新さをいう。

 

 青春とは怯懦を退ける勇気、安易を振り捨てる冒険心を意味する。

 ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある。

 歳を重ねただけで人は老いない

 理想を失うとき初めて老いる。

               サミュエル・ウルマン

最期に、安藤忠雄さんが紹介してくれた詩を引用しておきます。

たった一度きりの人生、笑って死にたいと強く思いました。

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