資格試験を通じて学び続けることで脳力があがる

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1年に一度しか実施されない毒物劇物取扱責任者の資格試験を受けてきました。どんな試験かというと、例えばエタノールや塩酸など、取り扱いを誤ると人の健康に影響を与える物質に関する取扱いを知識を問う内容です。

業界によってはこの資格がないと製造や販売ができなかったりするので、取り扱うためには必須の資格となります。該当品を海外から輸入する際にもこの資格が必要になるので、化学業界の端っこで仕事をしている自分も取得が必要なのです。

実は、今回の受験は2回目です。昨年は事前対策講義から過去問まで徹底的に準備したのですが、近年稀にみる難易度が高い年だったこともあり、結果は不合格でした。去年は問題を見た瞬間に「あれ?見たことない問題ばかり」となり、試験終了後に不合格を確信するほどの出来栄えでした。

試験の出題範囲は昨年と変わらないと考えて、今年は過去問のみの対策で試験に臨みました。過去数年の傾向をみても、過去問さえやっていれば問題なくクリアできるレベルだからです。(とはいえ、今年は自信を持てるほどやりこんでませんが。)

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一夜漬けじゃなければ、試験内容はある程度覚えている

今年はあまり試験勉強はしませんでしたが、去年は何度も復習をしていたのである程度は記憶が残っていました。復習の大切さは、東京大学教授で脳科学者の池谷雄二さんの著書「最新脳科学が教える高校生の学習法」で、下記のように述べられていました。

海馬は情報を一か月かけて整理整頓し、何が本当に必要な情報なのかを選定しています。だから、一か月以上過ぎて復習しても、それは海馬にとっては初めて習ったことと同じになってしまうのです。逆に一か月以内に何度も復習すれば、海馬は「たった一か月の間にこんなに何度もやってくるのだから、これはきっと大切なものだろう」と勘違いしてくれるわけです。

大人になると記憶力が落ちてくると思われていますが、池谷教授によれば、それは高校生のころから記憶のパターンが変わってきていることも影響しているとのこと。高校生のころからは論理だった記憶が発達するので、理解して理屈を覚えることが重要になります。

去年も一夜漬けはせずに、かなりの時間をかけて理解したことを復習していたので、今年もある程度は記憶が残っていたということでしょう。

そういう意味では、資格試験を通じて学び続ける習慣ができれば、脳力も落ちることなく発達していきそうです。

池谷教授は同じ著書の中で、脳力についてこう述べています。

・新しいことを覚えていくと、その効果は等比級数的に増えていきます。一般的に学習の転移には「べき乗の効果がある」ことが知られています。つまり、勉強量が増えれば増えるほど、効果は「べき乗の効果」で現れていく。比例関係ではない。

・脳力はあるときになって、突然爆発するかのように現れるのです。よって、努力の継続こそが最も大切な勉学の心得なのです。

池谷教授の言葉をポジティブに捉えれば、学び続けるほど脳力は上がっていくことになります。そのために資格試験を通じて学び続けることは、脳力をあげていく格好の手段ということになります。

そして、資格勉強で脳力があがることを理解していれば、つまらない資格勉強に大きな意味を持たせることができます。僕はこの考えにたどり着いて、資格試験が俄然楽しくなりました。

池谷雄二教授の「最新脳科学が教える高校生の勉強法」は、僕のように40代でも学び続ける人には参考になる内容が多く書かれています。復習効果が最大になる間隔や記憶をつかさどる海馬について説明しているので、資格試験の勉強をしている方は読んでみるとヒントが得られると思いますよ。

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